「MSI Gaming TRIO X Geforce RTX 3080」のVRAMのサーマルパッドを交換。

  • 2022年2月7日
  • 2022年2月7日
  • PC

2020年10月頃にサイバーパンク2077を遊ぶために買った「MSI Gaming TRIO X Geforce RTX 3080」ですが、2021年2月からは台数を増やしてマイニングに使っています。

しかしマイニングをやり始めた頃から、この「MSI Gaming TRIO X Geforce RTX 3080」だけがVRAMの温度がやたらと上がり、ハッシュレートも88MH/sくらいまでしか出すことが出来ませんでした。一般的にRTX3080は95~98MH/sくらい出るはずなのですが…

ゲームで2ヶ月くらい使っていたので、それでサーマルパッド等を痛めてしまったのかなとも思っていました。それはゲームで使用の時はPCケースに入れて高温になりやすく、オープンなリグで作動させるマイニングの時よりも過酷な環境だったからです。しかしそれは全く関係がなかったようです。

RTX3080のクーラーを取り外すと保証がなくなってしまう。

VRAMのサーマルパッドや、熱伝導グリスの塗り替えのメンテナンスをしたかったのですが、分解をするためには封印のシールを破らなくてはならず、保証がなくなってしまうので分解せずに我慢して使っていました。

GPUクーラーを固定しているネジに封印シールが貼られています。これを破らないとネジを外すことが出来ません。

購入して1年以上が経ち、メーカーの保証期間も終わったので封印シールを外すことにしました。

綺麗に剥がせないかチャレンジしてみましたがダメでした。

MSI RTX3080分解開始。

まずはバックパネルの上から見えるネジを全部外していきます。

VRAMが1年以上にわたって90℃~100℃以上の温度に晒されていたため、サーマルパッドから染み出てきたと思われる油のようなものが垂れていました。

バックパネルが外れました。

次にクーラーを固定している4つのネジを外します。

このネジは、板バネのようなものを押さえ込んで止まっているので、外すときに反動で基盤を破損してしまわないように注意が必要です。

板バネを抑えながらゆっくりネジを外すと良いと思います。

クーラーが外れました。

外すときはコネクタが全部で4つ基盤とクーラーとで繋がっているので、ゆっくりとクーラー持ち上げる感じで、ある程度クーラーと基盤が離れたらコネクタが外しやすいです。

エレクトリッククリーナーを使えば、古いグリスが綺麗に取り除けます。

これが280億個ものトランジスタが搭載されてる「GA102」のチップです。

チップの上に付いている非常に小さいチップコンデンサーのような物が慎重に扱わないと取れそうなので、うっかり物を当てて取れたりしないように…

この小さい部品が一つでも取れたら市場価値22万円がパーです。

チップの周りの基盤もエレクトリッククリーナーで洗浄しました。

新しいサーマルパッドを貼ります。GPUの周りのVRAMのサーマルパッドの厚みは1mmです。

1mmより厚くても薄くてもダメです。

1mmより厚い物を付けるとクーラーがGPUのコアに接触しなくなり、逆に1mmより薄いとVRAMとクーラーが接触しなくなり、どちらも動作しなくなります。

使用したサーマルパッドは、「Thermalright」の「ODYSSEY THERMAL PAD 1.0mm」です。

熱伝導率が12.8Wあり一般的なサーマルパッドだと半分の6Wくらいなので、使用環境にもよりますが私の経験上では10℃くらい差が出ますのでおすすめです。

GPUの周りのVRAMだけの交換であれば1枚で足ります。

GPUにはクマグリスを使用します。

こちらもCPUクーラー等に付属で付いているグリスに比べて10℃くらい差が出ますので、ハイエンド機にはいつも使用しています。

VRAM周り以外のサーマルパッド。

コンデンサやVRMに接触させているサーマルパッド。箇所によって1mm~3mmの厚みの物が付いていました。

バックパネル裏のサーマルパッドは3mmの厚みがありました。

これらの代えは用意していないので、このまま使います。

RTX3080が壊れた!?

組み立てなおして起動してみると、問題なく画面も映り一安心したのも束の間でした。

数十秒後にフリーズ。再起動するも今度はWindowsの起動画面でフリーズして黒画面に黄色い不明なドットが。

壊してしまったか。作業時の市場価値はまだ約22万円ほど(涙

再度分解してチェックしました。

結論から言いますとクーラを外した時に写真のネジを受けるナットが緩んでいたようで、クーラーがGPUやVRAMに密着出来ておらず、Windowsを起動しただけでも高温になってフリーズしてしまっていたようです。

写真ではわかりやすいように大きく緩めています。実際にはわずかに緩んで浮いていました。

念のため、ナット4本とも締めなおして組みなおしたら動作するようになりました!

VRAM温度が10℃以上下がった。

上から2番目のRTX3080が今回サーマルパッドを交換したGPUです。

今までnicehashマイナーのオーバークロック設定を「Medium」にするとフリーズしてしまっていたのですが、「Medium」でも動くようになりました。ハッシュレートも88MH/sから95MH/s出るようになりました。ファンの回転数も下がって今までより静かです。

VRAM温度も冬でも98℃くらいまで上がっていたのですが、今までよりクロックを上げていても10℃前後も低い状態を維持出来ています。同じクロックで同じファン回転だと15℃くらい低くなりました。

メーカー保証期間中の分解はおすすめしません。

メーカー保証期間中に分解すると保証がなくなるので、やめておいたほうが良いと思います。

メンテナンスすることで安定動作の安心感が得られ、常時10℃も低温になるので長寿命化も期待できます。しかし壊してしまうリスクもありますし、売却する場合に封印シールが無いことで価値が下がってしまうデメリットもあります。