ある日から、エンジンが暖気された状態で一度止めると、再始動のかかりが悪くなる症状が出ていました。
この時点では特にパワーダウンなどもなく、なんとなく気になる程度だったのですが――
突然の白煙トラブル
それから1か月ほど経ったある日、走行中に「なんだか力が弱いなぁ」と感じて、バックミラーを見た瞬間、後ろが真っ白!
まさかと思って振り返ると、自分のバイクから白煙がもくもくと出ていました。
あわてて路肩に停めてエンジンを切りましたが、走らないと帰れない…。
再始動を試みてもかからず、結局2時間かけてバイクを押して帰宅しました( ノД`)
その後も、エンジンは二度とかかることはありませんでした。
ピストンとご対面
セルを回すと妙に軽い感触があったので、「もしかして圧縮が抜けてる?」と思い、エンジンを開けてみることに。
10年・10万キロぶりにピストンとご対面です。

ピストンの中央より少し左上に、はっきりと亀裂が入っていました。

ヘッドの燃焼室も真っ黒です…

シリンダー内は焼き付き傷もなく意外と綺麗でした。
補修ピストンを調達

ヤフオクで補修用のピストンを購入。
右が新しく買った58.5mmの鋳造ピストン、左がもともとのタケガワ製鍛造ピストンです。

ピストンが届くまでの間に、ヘッドなどを磨いていたところ、バルブとプラグの間にも亀裂を発見( ノД`)

ヘッドの亀裂からも圧縮漏れを起こす可能性がありましたが、ダメもとでそのまま組み上げることにしました。
エンジンがかからない…原因は燃料ポンプ?

すべて組み上げ、いざエンジン始動!
しかし、セルを回してもかかる気配なし。
圧縮はしているようなので、燃料が来ていないのでは?と思い、キャブに送るホースを外してセルを回してみると…
やはりガソリンが出ていません。
負圧ホースを口で脈動させてみたところ、「ゴボゴボッ」と音がして燃料が流れ始めました。
ホースを戻して再度セルを回すと――
エンジン始動! まるで人工呼吸(笑)
どうやら燃料ポンプが弱っており、燃料供給不足がピストン割れの原因の一つだった可能性があります。
それでも再始動性は悪化…
なんとか走るようにはなりましたが、当初の「暖気後にかかりが悪い」症状はさらに悪化。
冷えた状態では一発でかかるのに、温まると全くかからないという状態になってしまいました。

プラグ交換、チョーク交換、キャブのOHまで試しましたが改善せず…。
イグニッションコイルやCDI、燃料ポンプ交換までは試せませんでしたが、ヘッドの亀裂や走行距離を考えると、遠出はもう不安。
ついに――乗り換えを決意しました。
シグナスXとの別れ、そして次のバイクへ。
こうして長年連れ添ったシグナスXは、ついに限界を迎えました。
10年・10万キロ以上、一緒に通勤・ツーリング・カスタムとたくさんの時間を過ごしてきたので、正直なところ手放すのはとても寂しかったです。
ボアアップやキャブ調整、エンジンの分解など、トラブルを通して本当にいろんなことを学ばせてもらいました。
思い返せば、このバイクでエンジンの仕組みや整備の楽しさを知ったのが、今のDIY好きの原点かもしれません。